規格外野菜

野菜にも個性があります。

 ひかたま ブログ より~

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米国に本部を置く世界最大のスーパーマーケット
「ウォールマート」

フロリダ州にある300の店舗で
規格外野菜の試験販売を始めました。


とても素晴らしいこと。
野菜の看板には
「I'm perfect」(私は完璧よ)
と書かれています。


写真をよく見てみると
ほんのわずかな傷
ほんのわずかな凹み。

これで
いままでは廃棄処分になることもあったのです。

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いまだにほとんどのスーパーに見る野菜たちは
皆、
大きさも
形も
色も
綺麗にそろっています。


最近の消費者は、
野菜は栽培すると、すべて均一な品質になると思ってしまっている人もいます。

そんなことはありません。
やはり
大きなもの
曲がったもの
小さなもの
など、さまざまな形の野菜もできています。


でもその裏で
均一でない大きさや形の野菜たちや傷がついた野菜や果物の多くは
廃棄処分されています。


多い場合には、
生産の約40%とも言われています。

米国でも全生産の26%が市場にも出回ることなく
廃棄されています。


廃棄処分されてしまうのは、
規格外野菜や傷もの野菜は、
卸値が安価であり
輸送のコストや人件費などを考えると
収穫しても赤字になりかねない。

さらに
規格外での安定供給はできない。

そして
規格通りの野菜の市場にも影響してしまうからです。

また農協などでは、
他に転売することを禁じられている場合もあります。


いままで
規格外野菜を積極的に売っても
農家さんにとって
あまりメリットがないのです。


ところが、
最近の消費者の考え方の変化や
流通スタイルの変化
そして
異常気象による農産物の生産の不安定化などから、
規格外野菜が見直されつつあります。


2009年には異常気象の影響によって
農水省も
「野菜の安定供給のために、規格外として処分される野菜の出荷を生産者に求める」
との通達を出しました。

ここで
ちょっと規格外野菜を見てみましょう。
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こちらは有名になった逃げるダイコンちゃん。
これも規格外です。
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そもそも食料自給率がとても低い日本で
多量の食材を
ただ形が気に入らないから捨てるというのは
不思議です。

主な国の食料自給率は
米国           127%
カナダ         258%
オーストラリア 205%
ドイツ            92%
スペイン       96%
フランス     129%
英国            72%
日本               39%
(農水省2011年度統計)


見た目が悪いからという理由で、
世界中の20~40%の農産物が
ただ廃棄されています。


その一方で、
世界には
7億9,500万人以上の人が、
健全な生活を送るために必要な食糧を
得ることができないでいるのです。


世界の子どもの4人に1人は、
慢性栄養不足による発育阻害の状況にあります。

ウォールマートの試みが成功すれば
規格外野菜が
廃棄されることなく
販売作物として
世界中に拡がっていくかもしれません。

上手く無駄の出ないよう
活用できるといいですね。