知で農を拓く
土耕の弱点を克服し、土耕の機能と水耕の良さをあわせ持った
超軽量リサイクル繊維栽培地 を使っての野菜栽培
ネオアグリ・ア-スはこの4月10日でやっと初めての誕生日を迎えた2年目会社です
近年、室内や温室など閉鎖的な空間で水耕栽培を行なう「植物工場」の技術開発が進められています。
「植物工場」は高生産性・減農薬・無洗浄・周年出荷・安定性の面から注目され、「植物工場」産の農産物は消費者や食品業界に安心・安全なものとして受け入れられつつあります。
「植物工場」事業には、食品やスーパーをはじめとする小売業だけでなく、余剰労力を有効に活かしたい建設業界、高齢者や障害者に就労の場を提供したい社会福祉法人、遊休地を活用したい不動産業界まで幅広い事業者が参入しています。
これらの事が各メディアでセンセーショナルに取り上げられ、消費者や各業界から注目を浴びる一方、「植物工場」に関する研究開発や運営には「ランニングコストの高さ」「建設費の高さ」「露地野菜の品質との競争」「付加価値が市場に浸透しにくい」「栽培に適した光量が確保できない」など、未だ多くの課題が山積し、「植物工場」の普及が妨げられている側面が有ります。
弊社では、軽量・ローテク・ローコストでなければ「植物工場」はこれ以上普及しないとの観点から、培地の改良や栽培方法について近畿大学農学部 植物・人間関係学研究室
と共同研究を行なってきました。弊社は、屋上緑化やラン栽培向けの再生繊維培地の開発経験を活かし、再生繊維が持つ軽量、シンプル、通気性・保水性の良さに注目し、ローコストで植物工場に適した培地の開発に取り組みました。その結果、現在では水耕が得意としてきた葉菜類の栽培だけでなく、小カブやミニニンジンなどの根菜類の栽培が可能になりました。さらに、土を使わないことから、軽量で手入れが容易であり、栽培スペースを清潔に保つことが出来ます。
他方、「美味しい野菜」「機能性成分を高めた野菜」などのような、付加価値の有る野菜を生産したいとの要望が高まってきています。これを実現するためには、今までの土耕や水耕を前提として作られている肥料を与えるだけでは難しいと考えています。弊社では、栽培する野菜の品目に合わせて、培地の規格だけでなく肥料の成分や投与のタイミングについても研究・開発を進めております。また、温室や室内のような閉鎖空間における栽培に適した有機液肥の開発にも取り組んでおります。